往来堂書店

d0073690_1938414.jpgさぁ、東京の書店巡りも最後のお店。一番行きたかった書店。千駄木にある往来堂書店。ココには、色々な思い入れがあるので、今回の東京の書店巡りでも、一番最後にした。

#26 往来堂書店
東京都6 文京区1
文京区千駄木2丁目47−11
ナイスアーバン千駄木 1F
03-5685-0807

ボクがまだ東京に住んでいた4年ほど前、当時コンピューターのエンジニアをしていたが、会社のお昼休みと仕事が終わってからそれこそ毎日のように本屋さんへ通っていた。これは冗談抜きで毎日。当時、杉並区の荻窪に通勤していたのだが、荻窪にある「荻窪ブックセンター」という本屋さんへ本当に毎日新刊のチェックをしに通っていたのだ。毎日通わないと、何か面白い新刊が出ていたらどうしよう・・・と、落ち着かなかった覚えがある。いやぁ、今は逆の立場だから、当時のボクみたいなお客さんは、お店にとっては大変ありがたいねぇ。。。

その本屋さんで、「本屋はサイコー!」(新潮OH!文庫)という本に出会った。結局コレがボクの人生を変えたわけだ。その前から、本屋さんで働きたいという強い思いは、ボクのなかで隠せないものになっていたが、まず給料があまりにも安いことと、書店の求人自体がなかなかないということもあって、実際に働くには至らなかった。ただ、書店員ではなかったにも関わらず、「本屋はサイコー」を読んで、文脈棚の概念ってよく考えれば当たり前のことなのに、何でそんな書店を見かけないんだろう・・・、自分もいつかこんな町の本屋を自分で持って町の本屋を復権させたい、などと想像を膨らませていた。

その「本屋はサイコー」であるが、同業者ならご存知の通り、著者は初代往来堂店主安藤哲也さんだ(2004年に楽天ブックスの店長に就任してからその後はわかりません)。この人、出版社勤務から書店、書店プロデュース、オンライン書店と、本と書店に携わる仕事のエキスパートなのです。廃れていく町の本屋さんの復権を掲げて10年前にオープンした往来堂は、現在も主流であるメガブックストアーの対極に位置し、当時ほとんどの人が今更そんな書店成功するわけがない、すぐにつぶれると思ったと言っていたようです。しかし、もう10年です。すごいです。



さて、朝早くに浜松を発って炎天下の元、東京での書店巡りも遂に予定の最後である6件目の往来堂にたどり着きました。いやぁ、とにかく足がだるいのと鞄が重い(買った本と、電車で読んできた本などでバッグの中に6冊もの本が・・・)のとで、疲れはピーク。しかし、待ちに待った往来堂という事もあって、最後の気力を振り絞り店内へ。

確かに町の書店でこんなレイアウトの本屋さんは見たことがない。雑誌が奥にある、入ってすぐの左手の棚が岩波文庫や岩波新書、右手の棚が人文書、そんな町の本屋さんは本当にないであろう。事前に情報として頭の中にあったが、実際に見るとやはり驚く。
棚をじっくり見ていくと、同じジャンルの商品がつながりを持ってしっかりと並んでいる。しかし、ボクの期待していた文脈棚はそこには無かった・・・。ジャンルを跨いでの陳列を見つけることができず、見るものをあっと言わせるような、納得させるような面白味もない。確かに、この規模の書店ではまず見かけることのない、マイナーな出版社の面白そうな本はいくつか見つけることができ、本へのこだわりをとても強く感じたが、ボクはそれを見たかったわけではない。それは、それこそメガブックストアーに行けば、往来堂で見た何十倍も見つけることができるから。

オープンから10年の時を経て、そして店長も2代目。
2代目店長さんの日記も、1週間に1回まとめ読みをしていて、メルマガも読んでいる。本への深い知識にいつも感服しています。それ故に、ボクの期待があまりも大きすぎ、想像を絶するような何かを、知らず知らずのうちに求めてしまっていたのかもしれません。結局、往来堂でボクが感動することはありませんでしたが、今回、様々な意味でやはり往来堂へ行ってよかった、と心底思いました。

今回渋谷を経由したのに、J STYLE BOOKSへ立ち寄らなかったことだけが非常に心残り。次回の東京書店巡りでは、1番に行くことにしよう。


往来堂書店
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by pilotfish73 | 2006-09-09 23:39 | 本屋回遊記


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