悪人

d0073690_1541239.jpgいやぁ、風邪をひいてしまって、長引いております。かれこれ1週間以上鼻水と咳が出て、ひどい鼻声です。夏風邪は長引くようですので、皆様もお気をつけて。
さてさて、本屋さんめぐりのストックも結構あるのですが、仕掛けどうでしょぅのほうも溜まっているので、サクサクッと記事を挙げていきたいと思います。

#14 悪人
朝日新聞社 吉田修一

新聞連載小説らしいが、そんなことは知らなかった。吉田修一の小説らしからぬタイトルと、帯の吉田修一最高傑作!という一文に、書店員のくせに「おぉ、吉田修一の最高傑作なのですか、そりゃぁ読まにゃぁいかんですなぁ・・・」とまんまと買わされて読んだ。

吉田修一という作家はボクにとって色々な意味で特別。
ボクは書店人として当然本をとても大切にします。
しかし、過去に一度だけ読み終わった本をその場で床に叩きつけたことがあります。

それが吉田修一の「パレード」(幻冬舎)でした。

それは、本を大事にするボクの理性をも失わせるほど、気持ちの悪いラストであり、リアリティのあるラストだったのです。その時、二度とこの作家の本は読まないと心に誓ったのですが、わずか数ヵ月後に芥川賞を受賞した「パーク・ライフ」をなぜかまたボクは買ってしまい、今度はあまりの美しくさりげない文体に感嘆し、一気にこの作家のファンになってしまった。パークライフの舞台が日比谷公園で、そこはボクと奥様が結婚式を挙げたレストランの目と鼻の先というのも理由の一つ。パークライフを読むと、あの日比谷公園の情景が一寸の狂いもなく思い浮かべれるのだ。

さぁ、そんな吉田修一の「悪人」ですが、一気に読みました。
強烈でした。胸が痛みました。
読後、この吉田修一が魂を削って書いたであろう作品に、書店人であるボクが応えるにはどうしたらよいか考えた。それには、仕掛け販売で1人でも多くの人に手にとってもらうしかない、と思い30冊注文した。売れないかもしれない。でも何かしなければと強く思った。

良い本と思ったら、誰がなんと言おうとやるのだ。
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by pilotfish73 | 2007-08-05 02:37 | 仕掛けどうでしょう。


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