海賊モア船長の遍歴

d0073690_201214100.jpgこどもが生まれるまでかなり無理をしていたので、無事生まれてきてほっとしたのか、風邪をひいてダウンしております。久しぶりに38度以上熱が出て意識が少し朦朧としておりましたが、やっと37度まで下がり食欲も出てきました。
さてさて、本年度初の仕掛けどうでしょうはボクが今一番尊敬し、勝手に一番ライバル視している書店員さんより教えてもらった本です。

#20 海賊モア船長の遍歴
中央公論新社 多島斗志之

書店にとっての仕掛け商材とは、やはり発掘商材であってほしいと個人的には強く思います。先日、ある書店員さんと話をしていてひとつ驚いたのが、「今何を仕掛けているか」という話になったときに、その方は何の疑いもなく「今は容疑者xの献身かな~」(数ヶ月前の会話)と言った事です。
それは冷静に考えれば何も間違っていないし、売れているものを更に売り伸ばすことも仕掛けという語彙の範疇に入るとボクは思います。

ただ、自分の中では売れているものを更に売り伸ばすことは書店員としても商売人としても当然のことであって、そこはベースとしてやって当然のこと。

ボクの中の「仕掛け販売」とは、スタートとしては売上げにプラスアルファの作用をもたらすものであり、その先には常に大きなムーブメントへと変化を遂げる可能性を秘めたものです。そして何よりも大事に思うのが、お客さまに「この書店に来るといつも知らない面白い本に出合える」と思ってもらえることです。そういった意味でボクたち書店員は常に売れているものにも注目を注ぎ、同時にそうでない埋もれている原石を探すことにも力を注ぐ必要があると思います。

かなり平たくボクの仕掛け販売に対する持論を述べましたが、仕掛け商材を常に探している身としてはいつも注目している書店員さんがいて、今回の海賊モア船長の遍歴はその方から教えていただいたものです。

この作家は「症例A」で名前は知っていましたが、読んだことはありませんでした。
最初に教えてもらったとき、すぐに読みたかったので自店を含めて仕事の帰りに近隣の書店に足を運んだのですが、見事にどこにも置いてありませんでした。それもそのはず、後日中公の文庫一覧表を見たら完全なランク外本でした。。。(ランクの弊害ってやっぱりあるなぁ・・・)

その後、自店で取り寄せて購入後一気に読みました。
文庫本で珍しい2段組、約400ページはなかなかのボリューム感。
地味なタイトルと相まってこれは面白くてもなかなか売りにくいかもと当初は感じました。
でも、読み進めるうちにそんな不安は一気に払拭。いやぁ、この多島斗志之という作家の本を今までに1冊も読んだ事がなかったなんて恥ずかしい!とまで思いました。

これは埋もれさすにはもったいない本当に素晴らしいエンターテイメント作品です。
ワンピースを読むくらい面白いです。
パイレーツオブカリビアンを観るくらい面白いです。
文句なしの、大人の傑作海賊本です。

もしもまだ読んだ事がなければぜひ一読ください。

ちなみに売りにくいかも、な~んて思っていたこの本ですが、当店では初回50冊入荷が2ヶ月で45冊売れ。地方の郊外店としてはかなりよいペースでの販売です。引き続き今後も販売に力を入れて売り伸ばしたいと思っております。。。
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by pilotfish73 | 2009-01-30 21:44 | 仕掛けどうでしょう。


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