カテゴリ:仕掛けどうでしょう。( 25 )

哄う合戦屋

d0073690_23381184.jpg時代小説が熱い。
一昨年の冬に和田竜の「のぼうの城」が出たあとから、公然と時代小説の新しいムーブメントが沸き起こっている。
どうやら、これらは総称して「ネオ時代小説」というらしい・・・。
そのNeo時代小説に新たな大型新人作家が一人加わった。

#24 哄う合戦屋
双葉社  北沢秋

版元営業のYさんの熱い営業トークにより、発売前からとても読みたくなった本だった。
表紙も、のぼうを意識してかカバーイラストに漫画家の志村貴子さん。内容もひょっとして、のぼうのようにエンターテイメント性を第一に、結構ざっくりいくのかと思いきや、以外に地味で渋い。営業のYさんに送っていただいた本、一気に読みました。

今全国の書店でこの「哄う合戦屋」はプッシュされていると思いますが、これは読んだらプッシュしたくなる。パワープッシュしたくなる。

内政に定評のある中信濃の豪族、遠藤吉弘の元に、合戦屋・石堂一徹が自分の夢を託し仕える。そして、吉弘の娘、若菜と心を通わせ、相次ぐ合戦で中信濃における遠藤家の地位を大きなものとし、遂には武田晴信と対峙する。

大げさな表現、展開をそぎ落とし、坦々としているようで、根底に芯が一本ぴんと通っているような文章は、まるで主人公の石堂一徹そのもののようだ。

ついには、ただの合戦屋なのだ。
やがて、主人・吉弘との強固な信頼関係も揺らぎ、不穏な状況が漂う。
嫉妬、ねたみ、男同士の信頼は、いつもどうしようも無い感情に邪魔される。

切ないが、潔い。
また一人、次回作が楽しみな作家が増えました。
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by pilotfish73 | 2009-11-28 01:06 | 仕掛けどうでしょう。

ダメ人間

d0073690_21463540.jpg祝!「ダメ人間」発売。
大好きな大好きな、「水曜どうでしょう」のミスターこと鈴井さんの本を、この「仕掛けどうでしょう」で取り上げることが出来る日が来るなんて!!

#23 ダメ人間
メディアファクトリー 鈴井貴之

4~5年前、うちの奥さまが深夜にテレビを見ながら、一人くすくすと笑っている後姿を見て、何をテレビなんか見て笑っているのだろうなぁ、と思っていたのを覚えている。その時奥さまが見ていたのが、「水曜どうでしょう」だ。。。

その後、2人は「水曜どうでしょう」のとりこになった。愛弟子が、DVDを持っていたので次々と借りてきては延々と見て2人で大爆笑していた。あれからもう4~5年。我が家には、家族が一人増え、一匹減った。

僕たち夫婦も親として少しは大人になったかなぁ、と思うけれど、相変わらず「水曜どうでしょう」は面白い。見るたびに、いつまでもバカで無邪気な子供のような大人でありたいと、いつも思う。そして、毎日笑って過ごしたいと思う。

さて、そんな水曜どうでしょうのミスターが初のエッセイ的小説?を刊行。
発売前に、うちの店長(←水曜どうでしょう好き)と相談して100冊注文。が、さすがに減数されて70冊入荷。ミスターの本が、初回で70冊も入荷したら、入口でど~ん、と積まにゃイカンでしょぅ。ってなわけで柱まで使ってどんっ!とおいてみました。

現在2日間で11冊売れ。。。
「ダメ人間」もっと売るぞっ!(笑)
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by pilotfish73 | 2009-09-06 22:12 | 仕掛けどうでしょう。

読むだけですっきりわかる日本史

d0073690_23254427.jpg下手に大掛かりな飾りつけをしたり、気合の入ったPOPを付けなくても、驚くほど売れる本が時々ある。この「読むだけですっきりわかる日本史」もそんな一冊。仕掛け販売とは何ぞや?と考えさせられる1冊となった。

#22 読むだけですっきりわかる日本史
宝島社 後藤武士

今、何をやっても成功だらけの宝島社ですが、本当に雑誌もムックも文庫もと売れるものが多い。うちでは、オープン前に宝島社のKさんに、「読むだけですっきりわかる日本史、仕掛け用に100冊くださいな」とお願い。それから1週間も経たないうちに、「ボリュームが足りないので、追加で200冊何とかなりませんか?」と再度お願い。Kさんには無理を聞いていただいて、本当に感謝しております。ってなわけで、オープンは300冊でスタート。

まぁ、さすがに300冊あるから当分追加は必要ないだろう・・・って思っていたのですが、これが予想以上に売れる。売れるのは売れるだろうと予想していたのですが、まさか10日で40~60冊ペースで売れるとは思いませんでした。

1ヶ月も経つと初回の半分以下になってしまい、ボリューム感に欠け何だかみっともない状態に。
追加をマメにかけるも、取次ぎ在庫がなくなり、版元も重版待ちとなり、ついに一時期は店頭在庫が30近くになってしまった。もう、仕掛けどころではない。。。

こうなったら、と思いまた営業担当のKさんへ泣きを入れる。
「売行き止まりません。入荷ありません。在庫ありません。助けて」と。
結局急ぎで200冊手配してくれ、何とか在庫ゼロは免れた。。。

結局今現在、約2ヶ月で400冊売れ。
こりゃぁ、なかなか売れるぞぅ・・・ってなわけで、4桁達成するまでがんばろうと決めました。

その本自体が独自で持っている販売力により、売り場と品量を用意し正確な陳列を行えば、簡単にここまで売れてしまう本と、工夫して、POP書いて、陳列を日々修正して、売り場を移動して・・・、あの手この手を尽くしても、やっと50冊売れる本と、当然だがそれぞれ性格が違い、非常に興味深い。

どちらが良い悪いとうことではない。
売れる本と、売るべき本と、売りたい本と、それぞれの性格に合わせた販売方法で販売すれば良い。
その本が、売れることによって自分の店にどのような効果があるのかがわかっていれば良い。
そう思います。。。
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by pilotfish73 | 2009-09-05 00:01 | 仕掛けどうでしょう。

ニッポンカレー大全

d0073690_22133553.jpg夏も終わろうとしている今頃になって、お店で仕掛けをやっていた「カレー大全」の報告です。その時その時でやるべきことをサッとやらないと、このようにジャストな時期から少しずれて、調子っぱずれな感じでの紹介になってしまうのですなぁ・・・。。。
反省反省。
そして、ごめんねばんちょぅ。

#21 ニッポンカレー大全
小学館 水野仁輔

さてさて、盟友東京カリー番長の水野仁輔が満を持してついにこのタイトルで本を出した。
付けたタイトルは、「ニッポンカレー大全」。
ついに大全だけでなく、贅沢にニッポンも付けました。これは、同級生としても、勝手に季節限定(夏だけ、しかも地域も限定)東京カリー番長書籍販売部主任と心に誓った書店員としては、売らなければイカン!と思い大量に発注。なんと初回入荷70冊なのだっ!


小学館の営業Aさんに電話で、「70冊の初回入荷って、おそらく日本一だよねー」と聞いたら、
「ええ、間違いなく日本一ですねー」との返答。
日本一のカレー本を、日本一仕入れて、日本一売るぞ!と意気込み、入り口の大型平台で関連本と一緒に大きく展開。著者殿に事前に電話して、
「日本一仕入れて、日本一売るから何かちょーだい」
「あっ、あと10冊送るから、サインも書いてね」
とお願いしたら、快く了承してくれ、東京カリ~番長特性ピンバッチと東京スパイス番長のポストカードを送ってくれた。しかも、直筆POPも書いてくれた。

d0073690_23132844.jpgフェア期間約1ヶ月の売行きは、
カレー大全・・・・・27冊
インドカレーキッチン・・・・・3冊
絶品!香カレー・・・・・7冊
感動!炒カレー・・・・・6冊
喝采!家カレー・・・・・9冊
カレーになりたい!・・・・・2冊
いっしょに作るカレー・・・・・1冊
知識ゼロからのカレー入門・・・・・2冊
現在、合計で57冊。

ふむふむ。全然満足いかないぞ。
とにかく、「ニッポンカレー大全」は一冊も返品するつもりはない。


みなさん、カレーは1年中食べるでしょぅ。
「ニッポンカレー大全」も年中売るぞ。
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by pilotfish73 | 2009-08-26 23:40 | 仕掛けどうでしょう。

海賊モア船長の遍歴

d0073690_201214100.jpgこどもが生まれるまでかなり無理をしていたので、無事生まれてきてほっとしたのか、風邪をひいてダウンしております。久しぶりに38度以上熱が出て意識が少し朦朧としておりましたが、やっと37度まで下がり食欲も出てきました。
さてさて、本年度初の仕掛けどうでしょうはボクが今一番尊敬し、勝手に一番ライバル視している書店員さんより教えてもらった本です。

#20 海賊モア船長の遍歴
中央公論新社 多島斗志之

書店にとっての仕掛け商材とは、やはり発掘商材であってほしいと個人的には強く思います。先日、ある書店員さんと話をしていてひとつ驚いたのが、「今何を仕掛けているか」という話になったときに、その方は何の疑いもなく「今は容疑者xの献身かな~」(数ヶ月前の会話)と言った事です。
それは冷静に考えれば何も間違っていないし、売れているものを更に売り伸ばすことも仕掛けという語彙の範疇に入るとボクは思います。

ただ、自分の中では売れているものを更に売り伸ばすことは書店員としても商売人としても当然のことであって、そこはベースとしてやって当然のこと。

ボクの中の「仕掛け販売」とは、スタートとしては売上げにプラスアルファの作用をもたらすものであり、その先には常に大きなムーブメントへと変化を遂げる可能性を秘めたものです。そして何よりも大事に思うのが、お客さまに「この書店に来るといつも知らない面白い本に出合える」と思ってもらえることです。そういった意味でボクたち書店員は常に売れているものにも注目を注ぎ、同時にそうでない埋もれている原石を探すことにも力を注ぐ必要があると思います。

かなり平たくボクの仕掛け販売に対する持論を述べましたが、仕掛け商材を常に探している身としてはいつも注目している書店員さんがいて、今回の海賊モア船長の遍歴はその方から教えていただいたものです。

この作家は「症例A」で名前は知っていましたが、読んだことはありませんでした。
最初に教えてもらったとき、すぐに読みたかったので自店を含めて仕事の帰りに近隣の書店に足を運んだのですが、見事にどこにも置いてありませんでした。それもそのはず、後日中公の文庫一覧表を見たら完全なランク外本でした。。。(ランクの弊害ってやっぱりあるなぁ・・・)

その後、自店で取り寄せて購入後一気に読みました。
文庫本で珍しい2段組、約400ページはなかなかのボリューム感。
地味なタイトルと相まってこれは面白くてもなかなか売りにくいかもと当初は感じました。
でも、読み進めるうちにそんな不安は一気に払拭。いやぁ、この多島斗志之という作家の本を今までに1冊も読んだ事がなかったなんて恥ずかしい!とまで思いました。

これは埋もれさすにはもったいない本当に素晴らしいエンターテイメント作品です。
ワンピースを読むくらい面白いです。
パイレーツオブカリビアンを観るくらい面白いです。
文句なしの、大人の傑作海賊本です。

もしもまだ読んだ事がなければぜひ一読ください。

ちなみに売りにくいかも、な~んて思っていたこの本ですが、当店では初回50冊入荷が2ヶ月で45冊売れ。地方の郊外店としてはかなりよいペースでの販売です。引き続き今後も販売に力を入れて売り伸ばしたいと思っております。。。
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by pilotfish73 | 2009-01-30 21:44 | 仕掛けどうでしょう。

100かいだてのいえ

d0073690_22574229.jpg前回に引き続き、今回もちょっと趣向を変えた仕掛け本です。姪っ子絶賛の!?絵本。まぁ、姪っ子が「これはすごい!」などと言ったわけではなく、とにかく食いつきが大変よい絵本というわけです。

#19 100かいだてのいえ
偕成社 いわいとしお

これは、姪っ子へのプレゼントとして最初に購入したのがきっかけでしたが、大変好評だったため、お客様に「絵本でプレゼントとして何かよいのない?」と聞かれると今はまずコレを案内しております。姪っ子はもうすぐ3才にして、すでに読書!?(よみきかされ?)の達人。テレビは1日30分程しか見ずに、とにかく絵本が大好き。3才にしてすでにおそらく50冊以上のえほんを読んでおり、長い内容でも暗記していてこちらが驚くほどすらすらと空で言うのだ。

そんなえほんの達人姪っ子が気に入った本は、間違いなく良い本。
と、かるく姪バカ入っておりますが、この本は色彩も豊かで次の階はナンだろ???とドキドキしながらページをめくる手を止めれなくなる本なのだ。

売場では、姪っ子絶賛のPOPを立ててから、なんと絵本には珍しく1日1冊ペースの売行き。
もうすぐ累計販売50冊です。ちなみに、先週は7冊。今週は5日間ですでに8冊。おぅおぅ。

偕成社の営業のF坂さんには本当に色々とお世話になっているので、少しでもこの素敵な絵本を広める手助けになると嬉しいな、な~んて思いつつ、この本を嬉しそうに読むこどもが一人でも増えるのは、単純に書店員として喜ばしいのだ。

地方都市でよい書店を築き上げるには、まず児童書から。
なが~い目で考えていこっと。

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その後ですが、売り伸ばしてついに100冊突破しました!
えほんでも力を入れて販売すれば100冊も売れるのだとよい発見となりました!
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by pilotfish73 | 2008-11-06 23:24 | 仕掛けどうでしょう。

からだにおいしい野菜の便利帳

d0073690_263589.jpg少し前にブレイクして、全国どこでもよく売れている本ですが、我が家の奥さま&義姉&姪っ子絶賛につき取り上げてみました。

#18 からだにおいしい野菜の便利帳
高橋書店 板木利隆監修

随分前に版元の営業さんがいらっしゃった際、「売れてるし、とても良い本ですよ」的なことをおっしゃっていたので、「んじゃぁ、40冊!」と言ったはずなのに入荷後、いつの間にかその山を見なくなっていた。ちょうどその頃、バタバタとしていて普段チェックしている売上スリップも確認していなかった。。。

気が付いたときには、すでに時遅し。
売り切れていたxxx。

いやぁ、猛烈に反省したね。
忙しさに感けて、書店員たるもの売上スリップをチェックしないなんて。データを見ないなんてxxx。

d0073690_2192775.jpgからだにおいしい野菜の便利帳のおかげで自分の仕事ぶりを見直しました。
いかんいかん。。。

重版ぶんで営業さんに頼み込み、50冊お願いしたところ調整されて40冊入荷xxx。その後も順調な売れ行きです。

ちなみに中央にこんなPOP立ててます。







このPOPが真実であることは、こちらでどうぞ。

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その後売り伸ばして150冊突破。。。
出来れば200冊は売りたいなぁ。
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by pilotfish73 | 2008-11-02 02:36 | 仕掛けどうでしょう。

袋小路の男

d0073690_23285880.jpg最近、わけあって遠出することが出来ない(嬉しいわけ有なんだけどね)。全国にはまだまだ見たい書店、会いたい人たちがたくさんいるのだが、来年の春までは少し我慢なのです。でも、そのぶん浜松に来られた版元さんや浜松の書店人とお酒を飲みながら色々と話す機会を設けて楽しんでいます。。。

#17 袋小路の男
講談社 絲山秋子

写真は前のお店ですが、転勤後にも早速仕掛けております。
そのさりげない言い回しに、一発でやられました。絲山秋子の「袋小路の男」です。
前のお店では、3ヶ月で80冊を販売したところで転勤になりました。
今のお店にもやっと慣れてきて、少しずつ自分の色を出し始めました。そして始めたのが大好きなプチ仕掛けです。前のお店で本当は100冊販売するぞ!!と意気込んでいたのにその結果を見届けられなかったので、今のお店で50冊からスタートです。

ボクは、川端康成という作家がとにかく好きなのですが、この絲山さんの書く文章のさり気無さとチョイスする日本語の美しさは、なんだか川端康成に少しだけ似ているなぁ、と思うのです。

表題作の「袋小路の男」では、指一本触れないまま一人を思い続けた12年間の静かで力強い愛情に共感し、「アーリオ オーリオ」では、ボクがとにかく一番この本で気に入った、姪が叔父に宛て書いた手紙の、

流れ星は音がしますか?
それと、すごく早いですか?

という一節がある。
あぁ、なんて素敵な感覚を持ち合わせている作家なんだろうと思わずにはいられませんでした。

まぁ、人の琴線に触れる言葉というのはそれぞれ違うもので、何がその人にとってぐっとくるかは人それぞれだと思いますが、ボクはこの絲山さんの文章のリズム、選ぶ言葉がとても好きなのです。本当は、この本で芥川賞をとってほしかったなぁ、と思います。他の本もとても気に入っていますが。。。

最前線で、自分が本当に素敵だと思える本を一人でも多くの人の手に届けることが、
書店人である自分の大きな役割の一つだと考えているので、この本を一人でも多くの人の手に届けたい。
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by pilotfish73 | 2008-10-11 00:12 | 仕掛けどうでしょう。

藁の楯

d0073690_203414100.jpg約1ヶ月半程前にこの会社に入って初めて転勤した。皆さんも同じだと思いますが、異動ってパワーいりますよね。色々な意味で。。。
やっぱり慣れ親しんだお店と、新しく異動したお店だと全てにおいて勝手が違うので、色々なことに普段の倍以上時間がかかってしまったり大変だなぁと思う今日この頃です。もう1ヶ月以上も経っているのだからいい加減慣れろよっ、と言われそうですがなかなか慣れません。でも新しい環境で、また心機一転書店業にトライできることは幸せだなと思っとります。。。

#16 藁の楯
講談社 木内一裕

かつて、「BE‐BOP‐HIGHSCHOOL」で一世を風靡したあの漫画家、きうちかずひろが「漫画はもう止めた」と言い切ってトライした初の小説、「藁の楯」。画像は前の店で仕掛け販売をしたものですが、新しい店でも展開しております。3ヶ月ほどで累計販売100冊。

残虐な殺人を犯した生きる価値のない男を、命がけで守ることになった5人の護衛警察官が進むそれぞれの道が、読むものをぐいぐいと引き込み自分ならどうするだろうと否が応でも思わせる。そして、さすがは元漫画家と思わせる、余分なものを全てそぎ落としたかのような短文と場面作りの巧さが次々と場面の映像を浮かび上がらせる。う~ん、これはきっと映画化されるのではないかっ。
というか、映画で見たいぞ!!
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by pilotfish73 | 2008-08-07 21:49 | 仕掛けどうでしょう。

将棋の子

d0073690_135599.jpgなんと、気が付いたら実に4ヶ月もの間、ボクは迷走、いや、失踪していたのだ。。。書店人として迷いに迷って、彷徨って、もう出口なんて無いのではないか・・・、そう思っていた。公私に渡る環境の変化、書店にいて益々直接的書店業から離れてしまう業務、そして、ボクのこの本屋回遊記への想い。なんか勝手に一人で大変でした。。。でもとにかく、この本屋回遊記は自分のために始めたこと。そして、どうしようもなく本が好きで、本屋が好き。だからごちゃごちゃ考えずに続けるのだ。うん。

今回、4ヶ月ぶりに本屋回遊記を進めよう!と決心するにあたって、新しい人との出会い、そして再会があった。浜松のほかの書店の方々と知り合い、「う~ん、浜松の書店人もすげぇぞ!」と刺激を受けたり、20数年来の友人であり、カレーのレシピ本など多数出版している東京カリ~番長の仁輔が突然ボクの店にやって来て、この本屋回遊記の話をしたら「それは続けるべきだよ」と言ったり。なんかよくわからないけど、これはタイミング的に再スタートするべきだな、と思ったのだ。

さてさて、前置きが長くなりましたが、今までに溜め込んでいるものを自分のペースで更新して行こうと思っています。

#15 将棋の子
講談社 大崎善生

さて、本屋回遊記復活祭?ではあえてこの「将棋の子」の仕掛けどうでしょぅ、を最初にあげたい。それはこの将棋の子の内容が、ごちゃごちゃ悩んでいる自分を励ましてくれるからだ。

ボクは、この作家・大崎善生の本を実に1000冊ほど販売した。
パイロットフィッシュで600冊、アジアンタムブルーで300冊、そしてこの将棋の子で100冊。
ちょっとした大崎善生伝道師なのだ。というのも、今までの短い人生で、どん底に落ちた時、大きく挫折した時、大切な人を見つけた時、全てのタイミングで大崎善生の本に出会っている。
だから、ボクにとっては大切な大切な作家なのだ。

中でも、この「将棋の子」は我が家の奥さまも大事にしている本。
将棋のルールも知らない奥さまは、ボクが薦めた数百冊の本の中で、今でも一番好きな本は「将棋の子」と迷わず答えるのだ。

↑実はこれそのまま手書きのPOPにしました。。。

本当に素敵な本なのです。
今までに一度でも本気で何かを目指したことがある人、もしくは今目指している人、そしてその過程で挫折を味わった人には、是非手にとってもらいたい本です。
地味な本だけど、地味にゆっくり売れ続けて、今後も売り続けて行きたい。

再スタートした本屋回遊記、ゆっくりですが今後ともどうぞよろしく。
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by pilotfish73 | 2008-07-14 03:27 | 仕掛けどうでしょう。